半田本院獣医師の山本です。
夏も終盤に差し掛かってきましたがまだまだ暑いです。
この夏も数人の実習生が来てくれました。実習生と話をするたびに、自分たちの世代よりも就職や将来についてよく考えているなぁと思います。
20年前は大動物への就職は募集が少なく非常に狭き門であり、牛の臨床をやりたいと考えても行けるところは限られていたので入れるところに入る感じでした。
NOSAIでは北海道で10人くらい、山形、千葉、兵庫で1人ずつ、あとはたまにしか募集がなく、残りは離島などでした。
今では完全な売り手市場で、大動物臨床を目指す学生にとっては選び放題の反面、選択肢が多いために現在の希望以外に将来のことなどいろんなことを考えて就職先を選択する必要に迫られているようです。みなさん自分たちの世代よりも真面目そうです。
学生の男女比は20年前にはすでに半々でしたが、女性は大動物の現場には採用されにくい時代でした。
当院は25年前に女性獣医師を2人採用して以来常に女性を採用してきました。今となってはどこも当たり前に女性が獣医師や家畜人工授精師、削蹄師として働いていますが当時はかなりの少数派でした。
学生さんからの質問でよくあるのは、身長や腕力がないので牛の臨床でやっていけるか、というものです。答えとしては、今までたくさんの女性獣医師が新人として入ってきたが身長や腕力の不足が原因で退職した人はいないこと、半田本院では身長や腕力が小さい人でも対処できる方法を教えてきた実績があること、あとはやってみないとわからないが本当に牛の臨床をやりたいなら飛び込まないときっと後悔すること、などです。
必要なのは強靱ではなく人並みの体力、その人なりのやる気、挨拶ができること、くらいでしょう。
人それぞれなので強靱な体力、屈強な体、豪腕、高い身長、理解や習得の早さ、ちょっと背中を押すだけで勝手に成長していくような積極性、などはすべて贅沢品なのでどうでもいいのです。チームで仕事をするので足りない部分はお互いが補い合えば解決できます。
牛の臨床への就職に不安で迷っている人は是非一度現場を見に来てください。スタッフ一同お待ちしております。