当院が酪農場で年2~3回行なう全頭削蹄(定期削蹄)では、アメリカのComfort Hoof Care社より輸入した油圧式枠場Comfort Chutes/H-Seriesを使います。牛を枠場に入れたあとの後ろの扉、胴を支える腹帯、前肢後肢がレバー1つで電力を使った油圧式の動力によって動作するので、扉を閉めるために人が押すこと、腹帯や四肢を挙げるためにハンドルを回すことがいらず、牛が乗った台がレバー1つでリフトアップするので屈んだ姿勢で削蹄する必要もなく、多頭数をスムーズに削蹄することに適した枠場です。
通常は1台ずつ別々の現場で活躍していますが、1か所の牧場だけ2台が集結して短時間に多頭数を削蹄するところがあります。
準備中の写真です。2台を前後にずらして置き、牛が入る通路を柵で作ってうまく2台に振り分けられるように工夫します。
フリーストール内を柵はベルトで仕切ってこれから削蹄する牛と削蹄済みの牛を分けるなど、牛舎構造を考えた各現場での若い削蹄師たちの創意工夫がみられます。