獣医師の山本です。
4月1日に入社した新人獣医師2名は着々と仕事を覚えていっています。
まず牧場の場所を覚えるのに一苦労です。スタッフ全員に1台ずつ仕事用スマホが貸与されるので、昔と違ってgoogle mapのナビ機能などを使って登録しながら覚えられて便利ですが、ナビに全幅の信頼を置いて頼り切ると時々とんでもない方向に連れていかれることがあるので自分で記憶することも必要そうです。
そして農家さんや従業員の方たちの顔と名前の一致、牧場内の構造や水や湯の出る場所、ロープやバケツのある場所、各牧場独自の決まりや注意点など、獣医療に入る前にたくさんのことを覚えないといけないので頭がパンクしそうだったと思います。
1か月半が経過して、今は診療、治療処置を先輩獣医師に同行してひたすら症例を積み重ねて、書籍や文献などで勉強し、診断や治療処置の選択が先輩と大筋で一致するようになることを目標に現場での訓練と実践を繰り返しつつ、夕方には直腸検査の練習に励んでいます。
今年は2名とも臨床系研究室出身ではないので臨床獣医師として現場で1から学んでいきますが、これは当院がずっとやってきたことなので全く問題なく、半年後には通常の往診なら多くのことが一人でできるようになってきて、1年後には手術や難産にも対応できるようになっていきます。個人差もあり、また牛が相手だけに男女の体格差も影響しますが、多くのことがコツや工夫で乗り越えられます。
半年経ってもできないことが多いとか先輩に頼ってばかりだとかは気にせずに、真剣に取り組んでさえいれば個人のペースを考慮して教えながら一人でできることを増やしていくので、焦らず安全に気をつけながら日々の臨床ライフを送ってほしいです。